方向音痴
僕は昔から方向音痴で地図とコンパスがないと目的地にたどり着けない。
地図がよめないのでコンパスがないと逆の方向へ行ってしまう。
今はスマホのアプリで誘導してもらえるけど、それでも危なっかしいもんだ。
そこへいくとまるはとても方向感覚に優れている。
一度通った道は覚えているし、同じ目的地にたどり着く方法をいくつも知っている。
「あれ、まるどこへ行くの?」
いつもの道を途中で曲がってしまっていくつかの路地を左右に曲がって、たどり着いたのは・・いつもの場所だった、ということが時々ある。
僕より視野が狭いし視線も低いし、犬の割には鼻が悪いのに。
もしかしてぼくより賢いの、君は?
ショック、犬に負けるなんて。
でもたしかに昨日何を食べたか忘れてしまうし(食べたことは憶えている)、文字が見えづらくなって本を読むのもだんだん億劫になってきたし、子どもの歌声を聞くと涙が出てしまうし、顔は覚えているけど名前が思い出せない回数が増えてきたし、優先席を平然と占有する若者に腹が立つし、いよいよ老化の兆しかなぁとおもう。
もちろん方向音痴は老化とは関係ないんだけど、来たことのないところへ辿りついてしまうあの迷走感が老化現象とちょっとにてるなぁと。
私は誰?ここはどこ?
まるの老化が始まる前に自分が認知症なんかになったらまずいし、ひとまず空間認識力が劣っていることは置いといて、パズルとか数独とか頭の体操もしないといけないかな。